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メーカー
プリムス
ミッション
オートマ
グレード
ボディタイプ
外装色
パープルメタリック
年式
1999.0 年型
走行距離
611マイル
乗車定員
2.0 名
サイズ
長 421.0 cm 幅 195.0 cm 高 132.0 cm
エンジン形式
排気量
3510.0 cc
馬力
253
トルク
35.2
車検
ハンドル
駆動区分
輸入区分
並行輸入
内装色
ブラック
燃料区分
ガソリン
幌色
ブラック

1993年デトロイトショーでコンセプトカーとして発表された「プリムスハウラー」。そのフロントホイールは、ボディから飛び出しサイクルフェンダーを備えるロードスターボディで、5060年代のホットロッドをイメージさせるデザインは人気を博した。ほぼそのままのエクステリアデザインをもち生産が開始されたのは19973月。車名を「プリムスプロウラー」と改め、デトロイトのコナーアベニュー工場で生産が始まった。コンセプトモデルとの唯一異なる点は、フロントバンパーが追加された事。専用アルミフレームをもち、リアデザインには丸味が加えられ、それでも工作精度と完成度はとても高く「シボレーコルベット」や「ダッジバイパー」とは一線を画したスポーツカーとして、全米のクルマ好きの人気を集めた。アルミを多用したボディは、その後のクライスラー車にアルミ素材の使用を広めていきたいというテストベットの役も担っている。「プリムスプロウラー」誕生は、クライスラーのサンディエゴにあるデザインセンターを訪れたクライスラー副会長のボブ・ラッツが、あるデザイナーが描いたスケッチに目を止めたのが全ての始まりといわれている。フォルクスワーゲングループのフェルディナント・ピエヒ、アストンマーティンのウルリッヒ・ベッツと並びカーガイと称されるボブ・ラッツ。いくつかの自動車メーカーをわたり1974年にフォードに在籍し「エクスプローラー」などの開発を行い副会長となる。1986年にクライスラーに移籍すると「ダッジ」ブランドを復調させるべく、新世代のマッスルカーとして傘下にあるランボルギーニの協力のもと「バイパー」を開発するプロジェクトを自ら指揮し「プリムス」のイメージアップの為「プロウラー」開発を担う、それぞれのプロジェクトをスタートさせた。後にこれら2つのプロジェクトは統合され「SRT(ストリート&レーシング・テクノロジー)」に発展し「ジープ・チェロキー」や「クライスラー300C」などの車種に高性能グレード「SRT8」を生み出す事になる。ボブ・ラッツは1998年には不振のGMに移籍し、その立て直しを担う事となる。「プロウラー」に搭載されるエンジンは、FFの大型セダン「クライスラーコンコード」や「クライスラー300M」に使用されたEGG型とよばれる、オールアルミ製V6SOHC24バルブとなる。ボア・ストローク96.0mm×81.0mmから3518ccの排気量と電子制御式燃料噴射装置を装備し、10.1の圧縮比から最高出力253馬力/6450rpm、最大トルク35.2kgm/4000rpmを発揮する。組み合わされるトランスミッションは「オートスティック」とよばれるマニュアルモードをもつ4速トルコンATとなる。ギアセレクターをオートスティック(A/S)のポジションに入れ、セレクターレバーを左右に動かす事で、マニュアル変速操作が可能となる。その場合、レッドゾーンまで回っても自動でシフトアップしない方式となる。このATギアボックスはフロントのエンジンと切り離され、後輪側に配置される。アルミ製プロペラシャフトでエンジンと結ばれ、トランスアクスル方式となり、専用のオイルクーラーを装備する。足回りは、フロントはサイクルフェンダーを備え、アルミ製サスペンションアームが露出する、F1の様なプッシュロッド式インボードコイルスプリングをもつ、ダブルウィッシュボーン式となる。リアは、マルチリンク式となっている。ブレーキは前後ともベンチレーテッドディスクを備えABSが付く。タイヤサイズはフロント225/45R17、リア295/40R20と、かなり異なるサイズを採用し、前傾姿勢のホットロッドスタイルとなっている。インテリアは、多くのパーツをクライスラー車から流用しながらもデザインにこだわるこの車らしく、スペシャル感あふれたものとなっている。スピードメーターはダッシュボード中央に配し、タコメーターをドライバーの直前となるステアリングコラムに置き、ホットロッドのイメージを再現している。車体の軽量化に気を使いながらもデュアルエアバック、エアコン、パワステ、320W7スピーカーのオーディオシステムなど、装備に不足は無い。アルミフレームをもつレザーシートはハイトコントロールが備わり、チルト可能なステアリングとあわせて、自由にドライビングポジションを設定出来る。チョップドトップの様な、小さな幌はシンプルな手動式となり、それを収納するトランクスペースは浅めとなるが、しっかりと備わる。全長×全幅×全高は4199mm×1943mm×1293mm、ホイールベースは2878mm、トレッド前1580mm、後1613mm。車両重量1298kg。生産台数は11479台となる。メーカー公表性能値は、0400m加速14.9秒、最高速度230km/h以上となっている。「プロウラー」の乗り心地は、装着されるランフラットタイヤの影響もあり、荒れた路面ではバウンシングが感じられ、それ程快適とは言えないかもしれない。それでも古くに流行した本物のホットロッドに比べれば、はるかに文化的なものとなっている。規制値一杯まで大きくされた排気音は心地良く、その加速感もシフトショックを感じる程タイトなトルコンATにより、スポーツカーらしくパワーロスも感じられずスピードを上げていける。ワインディングロードに入ると、長めのホイールベースをもつとは思えない程の軽快なフットワークを味わえる。ステアリングもクイックでアメリカンスポーツカー的では全く無い。見た目のオリジナリティの高さのみならず、その走りでも他車を圧倒する程、ドライバーに深い印象を残す希少なモデルとなっている。1998年にクライスラーはメルセデスベンツとの合併により「メルセデスベンツSLK」をベースにした「クライスラークロスファイヤー」を生産・販売する事になり「プロウラー」は生産中止を余儀なくされてしまう。また「プリムスプロウラー」は「プリムス」ブランド消滅に伴い、最後のプリムス車になるとともに2001年以降「クライスラープロウラー」と車名変更され生産中止をむかえる。