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グランシック
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メーカー
DSオートモビル
ミッション
オートマ
グレード
グランシック
ボディタイプ
外装色
ブランパールナクレ
年式
2020.0 年型
走行距離
18800km
乗車定員
5.0 名
サイズ
長 412.0 cm 幅 179.0 cm 高 155.0 cm
エンジン形式
排気量
1199.0 cc
馬力
130
トルク
車検
令和5年9月
ハンドル
駆動区分
前輪駆動
輸入区分
ディーラー
内装色
ブラックレザー
燃料区分
ガソリン
幌色

DSオートモービルという自動車会社が、シトロエンブランドからより上級なプレミアムブランドとして独立したのは2014年。日本においては2017年の東京モーターショーで「DS7クロスバック」が披露され、それまでシトロエンと併売されていたDSブランドは、独立したディーラー網を展開するに至っている。DSオートモービルの名前の由来となった「シトロエンDS」とは1955年に登場したシトロエン車のモデル名。フラミニオ・ベルトーニによる宇宙船の様なデザインはアバンギャルドの象徴ともいわれ、自動車デザイン界に衝撃をもたらした。またアンドレ・ルフェーブルによる先進的な設計、その特異なサスペンションシステムは、他車では絶対味わえない柔らかな乗り心地が人気となってシトロエンの代表作となり1975年まで生産される事となった。「DS3クロスバック」のデビューは、201810月のパリモーターショー、DSオートモービルとしては「DS7クロスバック」に続く2作目となっている。ティエリー・メトローズというルノー在籍中に「エスパスF1」や「アヴァンタイム」という個性の強いクルマ達を手がけたチーフ・デザイナーを中心とするDSオートモービルデザインチームによるデザインは前作と同様。「DS3クロスバック」は、CMP(コモン・モジュラー・プラットフォーム)」とよばれる、プジョー・シトロエングループが新たに開発したプラットフォームを採用する、プレミアム小型SUVとなる。この「CMP」は旧型の「PF1」に比べ30%の剛性アップと30kgの軽量化を実現し、衝突安全の基準となるNCAP2018を達成する。また、内燃機とモーター、どちらの出力機の搭載にも対応出来、2世代目となる現行型「プジョー208」にも採用されているものとなる。「DS3クロスバック」は2019年から日本導入が始まり「ビーシック」「ソーシック」「グランシック」の3種のグレードが設定され「グランシック」は最上級グレードとなっている。搭載されるエンジンは、EB2PureTech130型とよばれるボア・ストローク75.0mm×90.5mmをもつ1199ccDOHC直列3気筒ターボエンジンとなり、10.5の圧縮比から130馬力/5500rpm23.5kgm/1750rpmのトルクを発揮する。1.2エンジンながら2並みの動力性能を有するこのエンジンは、4年連続してインターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤーの最優秀賞を獲得する(20152018年の間、1.01.4部門で受賞2019年からは排気量区分が廃止された)高効率エンジンとなる。またGPFとよばれるガソリン粒子フィルターと250barの高圧燃料噴射装置を備え、ユーロ6.3規制をクリアするクリーンエンジンでもある。組み合わされるトランスミッションは「EAT8」とよばれるアイシンAW製の8速トルコンATとなっている。競合他車に広く用いられるDCT(デュアル・クラッチ・トランスミッション)に比べ、トルコン式となるEAT8は、発進〜微低速でのスムーズな振る舞いと、エンジン回転を上げた時のロックアップ領域の広さを併せ持つ事で、エンジンパワーロスの少ない、アクセル操作に対してリニアに車速が伸びていくという特徴を持つ。足回りは、フロントにマクファーソンストラット式、リアにトレーリングアーム式を持つ。ブレーキはフロントにベンチレーテッド・ディスク、リアにディスクを備え、タイヤサイズは215/55R18となり、このセグメントでは大径のホイールを装備する。これはデザイナーの強いこだわりと希望によるもで「グランシック」グレードにはとてもスタイリッシュなデザインの「SAOPAULO(サンパウロ)」という名前の付いたホイールが付く。同じDS3クロスバックの他グレードに付くホイールにも「NAGOYA(名古屋)」や「MADRID(マドリッド)」が存在する。エクステリア・デザインに負けないくらい、こだわりのデザインとなるのがインテリアだろう。パリの名所にインスピレーションを受け「グランシック」グレードには「BASTILLE(バスティーユ)」とよばれる、レザーインテリアが装備される。バスティーユとはパリ東部にあるバスティーユ広場からの引用で、フランス革命発端の地となる。またルーブル美術館のピラミッドにインスパイアされたデザインとなる、ダイヤモンドパターンがセンターパネルのスイッチやルーバー、デジタル式メーターに散りばめられシートにも大胆に同様のステッチが施される。センターコンソールのセレクターレバー周辺のスイッチパネルは、機械式時計などに用いられる技法「クルー・ド・パリ(ギョーシェ彫り)」が施され、宝飾品を思わせるデザインとなっている。これらの凝ったディテールをこのセグメントに採用しているのは、独創と革新にあふれたDSブランドならではと言えるだろう。勿論デザインのみならず機能面も怠りなく、ダッシュボード中央に装備される高精細タッチスクリーンはAndroid Auto/Apple CarPlay対応となり、スマホアプリの操作が可能となっている。またスマートフォン・ワイヤレスチャージャーも装備される。そしてオーディオはフランス製FOCAL(フォーカル)社が開発したサウンドシステムを装備、12個ものスピーカーを備えリアルなサウンドをたっぷりと楽しむ事が出来る。4枚全てのドアに付くドアハンドルは「テスラ」や「ジャガー」の一部のモデルが採用する「リトラクタブルドアハンドル」となり、キーを持って半径1.5mに近づくとドアハンドルがポップアップし、離れるとドアと面一となりフラッシュサーフェス化する。また「DS LEDビジョン」と名付けられたヘッドライトは、走行状態に応じてベストな照射範囲を自動制御するマトリックスLEDヘッドライトとなる。外側に3つのロービーム、内側のユニットには15個のLEDランプを備え、フロントウィンドウ上部のカメラで先行車や対向車を認識し、仮に常時ハイビームのままであっても、周囲のドライバーを幻惑せずに走行出来る安全性の高い装備となる。安全運転支援機能については上級モデルとなる「DS7クロスバック」同様、ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)やレーンキープアシスト、アクティブブレーキアシスト、駐車アシスト機能を備え、自動運転レベル2(部分自動車運転)を実現している。全長×全幅×全高は4120mm×1790mm×1550mmとなり都市生活での利便性を考慮し、立体駐車場に納まるボディサイズとなる。ホイールベースは2560mm、トレッド前1540mm、後1550mm、車両重量1280kg、最低地上高は高めの185mmとなっている。新車時販売価格は416万円(20205月時の価格)メーカー公表性能値は0100km/h加速9.2秒、最高速度196km/hとなる。走り出す前にシートのフィット感を味わって欲しい。部位により密度の異なる2種類の軟質フォームを使いわけるこだわりのシートは「DSはマジックカーペットであるべき」という旧世代の一言を思い出させるものとなっている。やや高めの着座位置からの視界は良好で、大きすぎず寝すぎてもいないフロントウィンドウにより、ストレスの少ないドライビングポジションが可能となる。ボディサイドのシャークフィンデザインも側方視界の邪魔にはならない。走り出して感じるのは、プレミアム小型SUVと呼ぶに相応しい静粛性かもしれない。僅か1750rpm23.5kgmの最大トルクを発揮するエンジンと、このクラスでは異例となる8速トルコンATによる、きめ細かい制御が効いているおかげで、いかなるシーンにおいてもスムーズな上に機動性の高さも感じられる。その乗り心地は、しなやかさとしっとりとした上質感を漂わせるものとなる。それでいてハンドリングは軽快さと安定性を高いレベルで両立し、安全運転支援機能も充実している事から、競合他車に劣ることのない充分な性能を持つ一台となっている。多様化したクルマ達の中でユニークな存在感を輝かせる「DS3クロスバック」の強味は、走るアートとも言えるこだわりのデザインと、SUVといいながらも何者にも属さない独立性といえるだろう。敢えて言うなら「DS」という属性がとても似合っていて、それは「DS」ブランドの由来となった「シトロエンDS」の様に、様々な要素が絶妙な配分で成り立つクルマとなっている。他車では絶対味わう事の出来ない乗り心地も、もちろん「DS」であればこそという事になるだろう。