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ゼニアインテリア
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メーカー
マセラティ
ミッション
オートマ
グレード
ゼニアインテリア
ボディタイプ
外装色
シャンパーニュ
年式
2017 年型
走行距離
44200km
乗車定員
5 名
サイズ
長 500 cm 幅 198 cm 高 168 cm
エンジン形式
排気量
2979 cc
馬力
350
トルク
51.0
車検
令和6年1月
ハンドル
駆動区分
4輪駆動
輸入区分
ディーラー
内装色
クオィオゼニア
燃料区分
ガソリン
幌色

ワンオーナー / 弊社管理ユーザー 新車販売管理車両 入庫致しました。

[オプション装備] 

ラグジュアリーパッケージ(ゼニアインテリア) スチールドアシル 

メタルシェントペイント  パノラマサンルーフ 

21インチホイール イエローブレーキキャリパー


プレミアムカーブランド各社がSUVマーケットに、こぞって新型車を投入し、世界的なSUVブームの中、老舗のマセラティ社が初めて参入した形に見えるが、マセラティ社のSUVプロジェクトは実は早期に始まっていた。現在に繋がるプレミアムSUVブームの先駆けとなったのは、2000年に発表された「BMW X5」。BMW社初のSUVとして「SAV(Sports Activity Vehicle)」という造語を用いて「全く新しいカテゴリーの車」であると主張して、販売を伸ばした。これに続く形で「ポルシェカイエン」が「新しいスポーツカー」として2002年にデビューすると、このブームは本格的なものとして動き出す事になった。マセラティ社はそれに続いて2003年デトロイトショーでコンセプトカー「クーバン」を発表する。これは当時ジウジアーロ率いる、イタルデザインによるコンセプトモデルとして「クワトロポルテ」のシャーシを4WD化して使用し、大きな話題を集めた。それからしばらく空白期間はあったものの、2011年フランクフルトショーにおいてコンセプトカー「クーバン」を発表した。フィアットグループがクライスラー社を傘下におさめた事で、ジープブランドの「グランドチェロキー」のAWDシステムとマセラティ社のエンジンが組み合わされマセラティ・チェントロスティーレ(マセラティ・デザインセンター)で社内デザインされたモデルとなっていた。これらのコンセプトモデルによりSUV開発の知見を深めたマセラティ社が、市販モデルとして、満を持して発表したのが「マセラティ・レヴァンテ」となる。そのデビューは20163月のジュネーブショー。「レヴァンテ」という車名は「ギブリ」「ミストラル」「カムシン」「ボーラ」などと同様、マセラティ社伝統の「風」の名前で「地中海に吹く東風」の名称となっている。通常は暖かく穏やかだが、瞬時に強風に変わる事もあるといわれるこの風は「レヴァンテ」がもつ日常性とスポーツカー並みの動力性能という二面性を表現するのに相応しいものといえるだろう。デザインは、FCAチェントロスティーレマセラティのジョバンニ・リボッタによるもの。マセラティ100周年記念のコンセプトカー「アルフィエーリ」のデザインに関わり、現在販売される「ギブリ」「クワトロポルテ」「MC20」などを手がけた人物となる。長めのボンネットにコンパクトなキャビン、盛り上がったフェンダーというマセラティGTカーの伝統をSUVで表現したといわれている。「アルフィエーリ」に採用されたフロントフードにつながる薄くシャープなヘッドライトや、アグレッシブで印象的なフロントグリル形状が「レヴァンテ」に活かされ、ボディサイドラインに破綻が無く、同セグメントのSUVデザインに比べ、背の高いボディを後付けした不自然な要素が感じられない。エレガントな中にもスポーティな味わいを強調した、誰が見てもマセラティ車である事がわかるデザインとなっている。基本となるボディの骨格は「ギブリ」となる為、鋼板モノコック構造となるが「ギブリⅢ」に比べ静的捩り剛性は20%高められている。「レヴァンテ」には比較的早めにコンセプトカーを作ることによりSUVの研究開発をすすめてきたマセラティ社のアドバンテージが充分に活かされた設計がなされている。1939年に創業を開始した、ヨーロッパ最大の自動車製造工場のひとつであるFCAのミラフィオーリ工場がリノベーションされマセラティ主力工場として使われ「レヴァンテ」の製造が行われる事となった。搭載されるエンジンは「フェラーリ288GTO」や「F40」のエンジンマネージメントシステム開発を担当し、「フェラーリF1」のシューマッハ時代のエンジン開発チーフだったパオロ・マルティネッリを開発チーフとして開発されたもの。現在の「クワトロポルテ」登場時に搭載されたV8ツインターボユニットと、ボアサイズ、ピストン、燃焼室形状など基本構成が共通となる、モジュラーエンジンのV6ツインターボエンジンとなっている。この60°V6気筒DOHCツインターボエンジンは、ボア・ストローク86.5mm×84.5mmとなり2979ccの排気量をもつ。ボッシュモトロニックMED17IHI製ターボチャージャーを装備し9.7の圧縮比から、最高出力350馬力/5750rpm、最大トルク51.0kgm/4500rpmを発揮する。このエンジンはモジュラーエンジンの特性を活かし「フェラーリ488GTB」や「アルファロメオ ジュリア・クワドリフォリオ」に搭載されるエンジンとも多くの共通点を持つ。「レヴァンテ」はマセラティ車らしく、エキゾーストノートのチューニングも怠りなくマセラティ・ヘリテージというべき往年のモデルのエキゾーストノートを解析しながらマセラティ車らしいサウンドに仕上げられている。このエンジンはマラネロ・フェラーリ工場内の、マセラティエンジンの為に大掛かりなリノベーションが行われたエンジン製造棟でFCA管理の元、製造が行われる。組み合わされるトランスミッションは、シフトショックが少なくチェンジ速度が速いと評価の高いZF8速トルコンATとなっている。4WDシステムは「Q4 AWD」とよばれるマグナ・シュタイヤー社と共同開発された、オンデマンドタイプとなる。通常走行時は0:100の後輪駆動状態となり、低μ路や、ハードコーナリング中のタイヤの空転を検知し、湿式多板クラッチを電子制御する事で、最大50%のトルクを前輪に振り分ける事ができるようになっている。足回りは、前ダブルウィッシュボーン式、後マルチリンク式となり、スカイフック式エアサスペンションが装備される。これは標準車高に対して、オフロード用に高くなる方向に2段階(+25mm+40mm)、高速走行用に低くする方向に2段階(-20mm-35mm)と、乗降時にイージーエントリー機能として45mm車高を下げる、計6段階の調整が可能となっている。この中で高速走行用の-35mm時の空気抵抗係数は0.31となりSUVとしてはかなり低く、またこの時の重心高もSUVの中では最も低いもののひとつといわれ、高速安定性に寄与したものとなる。また標準車高で走行中130km/hを超えると自動的に一段車高が下がり、185km/hを超えると更にもう一段低くなり、車体を安定させる機能をもつ。ブレーキは前後ともベンチレーテッドディスクを備え、タイヤサイズは前後ともに265/40ZR21 101Yとなっている。マセラティ車にとっては重要なエリアとなるインテリアは、ダッシュボード上にアナログ式時計を配置し、上等なレザーをふんだんに用いた瀟洒な仕上がりとなっている。マニュアル変速用パドルを装備したステアリングホイールの先には、アナログ2眼式の310km/hまでのスピードメーターと8000rpmまで刻まれたタコメーターを配置する。その間にはフルカラーのマルチインフォメーションディスプレイを装備。サスペンションの状態はじめ、タイヤ空気圧、その他、様々な情報を表示出来る。またダッシュボード中央には8.4インチディスプレイが備わり、車体の前後左右の4台のカメラを使用してクルマの周囲の俯瞰画像を表示できるサラウンドビューカメラシステムが装備される。インフォテイメントシステムは「マセラティタッチコントロールプラス」を採用「Androido Auto」「Apple Car Play」にも対応している。リアに備わる大型リアゲートは電動開閉式となり、ラゲッジスペースは580の容量を備える。また今回入荷した車両にはオプションとなる開口部の広いパノラマサンルーフとエルメネジルド・ゼニアのシルクがインサートされた見た目も上品で、座り心地も上等な装備が盛り込まれている。エクステリアカラーと合わせてのコンビネーションはたいへん貴重なアピールポイントと言えるかもしれない。全長×全幅×全高は5000mm×1985mm×1680mm、ホイールベースは3005mm、トレッド前1625mm、後1670mm、車両重量は2140kgとなる。前後重量配分は53:47で、燃料タンク容量は80、新車時価格1088万円(2016)となっている。「マセラティ・レヴァンテ」は丸みを帯びたデザインながらも、効果的なキャラクターラインにより、ソリッド感溢れるフォルムとなるが、大きさは「レンジローバー」と同等の大型ボディとなっている。堂々と立派なフロントグリルにより押し出し感も強く、バックミラーに映る姿には、迫力を感じてしまうかもしれない。チューニングを抑えたエンジンを搭載しているとはいえ、マセラティらしく充分過ぎる加速感を味わえる。更に加速シーンで印象深いのはエキゾーストサウンドシステムとなる。シフトレバー横のスイッチひとつで切り替え可能となる、このシステムはノーマルモードではキャビンは静粛性が保たれるが、スポーツモードに切り替えれば、乾いたマセラティらしい咆哮が味わえる。そのスポーツモードにおいてはサスペンションシステムも引き締められ、「レヴァンテ」のセダン版ともいえる「ギブリⅢ」に近いスポーティな走行性能が楽しめる。評価の高いZF8ATをステアリング裏のパドルで、マニュアルシフトしながら、ワインディングロードをヒラリヒラリと走る事が出来る。目線の高さも気にならず、2トン超えの大きく感じられるボディでさえ、この時ばかりはコンパクトに感じられる。これは、先進の4WDシステム、サスペンション技術とあわせて採用されたトルクベクタリングシステムによるところが大きい。ややフロント荷重が大きくなる「レヴァンテ」はコーナーの入り口でノーズが外に行きたがるアンダーステア傾向を示す。そこで外に振られるノーズをインに向けるべく、個別にイン側のブレーキをかける事で、ノーズを内側に向けアンダーステアを打ち消す働きをしてくれるアシストシステムとなっている。ドライバーに気付かれる事無く、あくまでも自然により高いスポーツドライビングとエンジン性能、及びサウンドを存分に楽しむ事が可能となっている。「レヴァンテ」はマセラティ社がこれまで築きあげてきた魅力を何一つ失う事無く、それまで僅かに譲っていたクオリティと信頼性を充分にアップデイトし、開発・製造されたクルマとなっている。老舗マセラティが、賑わうプレミアムSUV市場に全く新しい風、それも「地中海に吹く東風」を存分に吹かせる実力を持った、魅力的なプレミアムSUVスポーツとして送り出した、広く楽しめる内容を持った一台となっている。