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LUSSO
430
万円
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メーカー
ミッション
マニュアル
グレード
LUSSO
ボディタイプ
外装色
ロッソパッシオーネ
年式
2016 年型
走行距離
20.700km
乗車定員
2 名
サイズ
長 407 cm 幅 174 cm 高 123 cm
エンジン形式
排気量
1368 cc
馬力
140
トルク
24.5
車検
令和9年11月
ハンドル
駆動区分
輸入区分
並行輸入
内装色
ブラック
燃料区分
ガソリン
幌色
ブラック

日本仕様ナビ変更済・シートヒーター・バックカメラ・パーキングセンサー・17インチホイール装備

201511月のLAショーで発表された、新しい「フィアット124スパイダー」、翌年の20163月のジュネーブショーでは、そのチューンナップ・モデルとなる「アバルト124スパイダー」がデビューする。フィアットはこれまで多くのオープントップモデルを世に送り出してきた自動車メーカーで、初代「124スパイダー」がデビューした1966年は、フィアットを大きく成長させたヴィットリオ・バレッタから創業者の孫にあたるジャンニ・アニエッリに経営が引き継がれた年となる。「フィアット124スパイダー」は、この年のトリノショーで「124スポルト・スパイダー」としてデビューを果たした。その美しいボディデザインはピニンファリーナによるもので、担当したのは当時在籍していたトム・チャーダとなる。27歳でピニンファリーナに移籍したトム・チャーダは「フェラーリ365GTカリフォルニアスパイダー」のデザインなどに関わるが、彼の代表作といえば34歳の時に、デザインディレクターだったジョルジェット・ジュジャーロの後任として再び戻ったカロッツェリア・ギアでの「デ・トマソ・パンテーラ」となるのかもしれない。発表された「124スポルト・スパイダー」は、1967年春のジュネーブショーでデビューする「124スポルト・クーペ」と共にフィアットに初のヨーロッパ・カー・オブ・ザ・イヤーをもたらした「124」シリーズの一翼を担っていた。フィアットがラインナップするモデルは、それまでは排気量の数字をモデル名としてきたが、この「124」以降、「128」「131」「132」は開発ナンバーがモデル名となっている。「124スポルト・スパイダー」は、当初搭載していた1.4DOHC4気筒エンジンは、メインマーケットとなる北米での排ガス規制に対応しながら1.61.8と排気量を拡大し、最終的には2まで進化を重ねながら1980年代まで生産が続けられた。また1972年にはヨーロッパラリー選手権(ERC)、世界ラリー選手権(WRC)への参戦を目的に、アバルトによりエボリューションモデルとなる「フィアットアバルト124ラリー」をFIAグループ4レギュレーションに沿って開発(フィアットアバルト124ラリーのアバルトでの開発ナンバーはSE026となる)する。ボディ剛性を確保しにくいオープントップモデルとしては、驚異的なパフォーマンスと結果をモータースポーツ界にも残している。その歴史ある車名を引き継いで登場した新たな「124スパイダー」は、驚くべきことに現行型「マツダ・ロードスター(ND)」をベースに開発され、イタリアはトリノのフィアットに代わって、日本の広島で製造されるモデルとなる。これは、2010年にデビューしたアルファロメオ創立100周年と、ピニンファリーナ創立80周年を記念したショーモデル「アルファロメオ ・デュエットッタンタ」が発端となっている。ピニンファリーナ在籍のローウィ・フェルメールシュによりデザインされた「デュエットッタンタ」はアルファロメオ の「スパイダーデュエット」と「80」を意味するイタリア語の「オッタンタ」を組み合わせた車名からもわかる様に「次期アルファロメオ ・スパイダー」を想定したモデルとなる。2012523日にマツダとフィアット傘下のアルファロメオが、それぞれの「次期オープンスポーツモデル」について開発と生産に向けた協議を開始することに同意したと正式に発表。この声明の中に「両社のこれらのモデルをマツダ本社工場で生産することを想定する」という内容が含まれていた。明らかにFRレイアウトを想定したプロトタイプの「デュエットッタンタ」が次期「アルファロメオ ・スパイダー」として登場するという期待が高まった。しかし、当時のフィアットCEOだったセルジオ・マルキオンネによる「プレミアムメーカーであるアルファロメオは、全てのモデルをイタリア国内で作られなければならない」という結論から、ひと晩でこの新しいイタリアン・オープンスポーツカー計画はフィアットのものとなる。数多くのオープントップモデルをラインナップしてきたフィアットの歴史の中で、19661985年までの長きにわたり総生産台数は20万台、WRCにも名を残すインパクトあるモデル名として「124スパイダー」が選択され「フィアット」版と、より高性能な「アバルト」版として開発はすすめられた。プラットフォームと足回りは、まだ正式発表されていなかった「ロードスター(ND)」と共有となるが、ボディパネルに共通パーツは無くデザインは初代の面影を引用しながらフィアット・チェントロスティーレのルーベン・ワインバーグによりデザインされた。マツダとフィアット両社のデザイン・チームは、それぞれのスタッフを完全に隔離した状態でデザインを行い、完成まではお互いの作品を目にする事は無かったといわれている。6角形のフロント・グリルやボクシーなリアエンド、ボンネット上の二つのパワーバルジ、ドアハンドル付近からキックアップする特徴的なライン、ライン発光で強調されたヘッドランプの輪郭は初代「124スパイダー」からとなり「マツダ・ロードスター(ND)」とは全く異なる表情をみせる。また、幌屋根とフロントウィンドウは「ロードスター」と同じ形状が採用され、エンジンは、フィアットグループが誇る1.4ℓ“マルチエア直列4気筒ターボユニットを採用し「ロードスター」の自然吸気1.5より活発なパフォーマンスを想像させた。イタリアで展開されるグレードは当初3種類とされ、今回入荷したモデルはその中間グレードの「LUSSO」となる。インテリアは基本的に「ロードスター」のデザインに沿ったものとなるが、素材やタッチにこだわり、見た目や雰囲気は更に上級なモデルに仕上げられている。日本では、アバルト版は正規代理店での販売が展開されていたが、フィアット版の正規販売は行われず、逆輸入車として輸入された希少なモデルとなっている。今回入荷した「フィアット124スパイダー」に搭載されるエンジンは、水冷直列4気筒SOHC16バルブとなり、ボア×ストローク72.0mm×84.0mmから1368ccの排気量を得るマルチエアとよばれるエンジンとなる。その特徴は、バルブを作動させるカムシャフトが、排気バルブ側のみに存在し、吸気側バルブは油圧により作動するシステムをもつ。これにより吸気バルブの開閉タイミングや開く量を自在にコントロールする事が出来、最高出力/トルクと燃費の向上、排ガスのクリーン化、ターボユニットのレスポンス向上を狙ったものとなっている。「アルファロメオ・ミト」に搭載され登場したこの“マルチエア”1.4エンジンは、世界32ヵ国のジャーナリスト65人の選考により2010年「ベスト・ニューエンジン・オブ・ザ・イヤー」を受賞している。フィアットグループの高い技術力を評価されるとともに、この技術を「フィアット500」に搭載されるツインエア2気筒0.9ターボユニットにも採用している。「124スパイダー」のマルチエアエンジンにはギャレット製ターボチャージャーが装備され、9.8の圧縮比から最高出力140馬力/5000rpm、最大トルク24.5kgm/2250rpmを発揮する。このエンジンはイタリアで組み立てられ、広島のアッセンブリーラインでボディに搭載される。組み合わされるトランスミッションは6MTで、これは許容トルクの関係で現行型「ロードスター(ND)」用では無く、ひとつ前の「ロードスター(NC)」用のものとなっている。またトルコン式6ATモデルもラインナップされている。足回りはベースモデルの「ロードスター」と共通で、フロント・ダブルウィッシュボーン+コイルスプリング、リア・マルチリンク+コイルスプリングとなる。ただしショックアブソーバー/コイルスプリングはじめスタビライザーの剛性をアップしたり、ステアリングやスタビリティコントロールのチューニングはフィアット独自のものとなっている。ブレーキはフロントにベンチレーテッド・ディスク、リアにソリッドディスクがレイアウトされABSが装備されている。ホイールはベースモデルは16インチ径となるが、LUSSOグレードでは17インチ径のアルミホイールを装備し、205/45R17 84Wサイズのタイヤと組み合わされている。インテリアはダッシュボードのレイアウトは、ベースモデルの「ロードスター」を踏襲したものとなり、スポーツカーらしいタイトな仕上げとなっている。ステアリング径も同じ36.5mmで、ステアリングを通して正面に大径のタコメーターが配置される。その右にスピードメーター、左に水温、燃料のコンビメーターが並ぶのも共通となる。搭載されるエンジンの違いで「124スパイダー」のタコメーターは、6500rpmからレッドゾーン、「ロードスター」は7000rpmからイエロー、7500rpmからがレッドゾーンとなる。またスピードメーターのスケールは「124スパイダー」は240km/h迄、「ロードスター」は200km/h迄刻まれ、それぞれメーター類に使用される数字のロゴデザインは異なっている。2脚のシートは、フレームは共通で表皮のデザインは異なりLUSSOグレードなのでレザー張りとなり、サポート性が良く適正なドライビングポジションが取りやすい。共に6MTが採用されているが、比べればシフトフィールはひと世代新しい「ロードスター(ND)」に軍配が上がる様だが、「124スパイダー」もスポーツカーらしい手応えをもつ。素早く開閉が可能な便利な幌屋根は「ロードスター」のラインナップの中でも上級グレードとなる「レザーパッケージ」に採用されているものと同等の遮音材入りとなる。ドアアームやドアノブのデザイン形状も異なり、全体的にスポーティなイメージの「ロードスター」に対してややラグジュアリー寄りの仕上がりを見せるのが「124スパイダー」となっている。かつての「フィアットアバルト124ラリー」の様に、新たな「124スパイダー」も2シーターで2輪駆動を条件とするFIAの「R-GTクラス」のレギュレーションに沿って「アバルト124R-GT」を製作。2015年からWRC(世界ラリー選手権)と併催される「FIA R-GTカップ」に参戦している。ロールバーで補強されたボディの外観は基本的にロードモデルと変わらないが、ハードトップが装備されているところが1970年代の「アバルト124ラリー」を彷彿とさせる。パワートレインは、300馬力を発揮する1.8ターボ・エンジンを搭載し、パドルシフトによるシーケンシャルギアボックスが組み合わされている。20152017年は「ポルシェ911GT-3(997)」が年間タイトルを獲得するが、20182020年には「アバルト124R-GT」がタイトルを獲得。2020年からは強敵「アルピーヌA110」が参戦し、2021年のタイトルは48年ぶりにアルピーヌが年間ラリータイトルを獲得、続く20222023年もタイトルを獲得した。ホモロゲーション・モデルを必要としない「R-GTクラス」ではあったが「アバルト124R-GT」のイメージを「124スパイダー」に反映させたモデル「アバルト124GT」が20183月のジュネーブショーで追加発表された。「アバルト124R-GT」と同じデザインのカーボンファイバー製ハードトップを標準装備しクーペボディとしているのが特徴のモデルとなる。1本あたり3kg軽量なOZ製アルミホイールと、快音を放つレコルト・モンツァ・エキゾーストシステムも採用されている。このカーボンファイバー製ハードトップは僅か16kgの軽量設計となり、広いリアの視界を確保しながら車両全体の剛性を引き上げる効果をもつ。パワートレインは「アバルト124スパイダー」と同様となるが、日本には導入されなかったモデルとなっている。全長×全幅×全高は4054mm×1740mm×1233mmで、ホイールベースは2310mmとなる。トレッドは前1496mm、後は1503mm、車両重量は1070kgとなっている。燃料タンク容量は45、最小回転半径は5.1mとなる。2020年迄、生産されていた「124スパイダー」は総生産台数45532台となり、アバルト版として国内で販売されたのは2688台となっている。メーカー公表性能値は0100km/h加速7.6秒、最高速度は214km/hとなっている。ちなみに正規ディーラーにより日本で販売される「アバルト124スパイダー」は170馬力/25.5kgmのハイチューンが施され、0100km/h加速6.8秒となるが、最高速度は国内生産モデルの為に180km/hでリミッターが作動する。本来のメーカー公表による最高速度は232km/hとなっている。現在では各自動車メーカーともに、プラットフォームの重要性を充分考慮した新型車の開発を行っている。かつてフィアットグループは1980年代初頭に、ひとつのプラットフォームを他社と共有しアッパーミドルクラスのセダンを、コストを抑えながら開発するというクワトロ(イタリア語で4を意味する)・プロジェクトを「サーブ」「ランチア」「アルファロメオ 」「フィアット」間で行った。1980年代中盤には「フィアット・ティーポ」のアーキテクチャから、同じグループ内の更に多くのモデルを効率良く開発する壮大なモジュラー計画、ティーポ・プロジェクトの実績も持つ。初代から確立、継承された「ロードスター」のキャラクターから、いかにフィアットらしい独自性を出せるか、そこに過去のプロジェクトの経験が活かされているように見える。140mm延長されたボディ全長は、全て前後のオーバーハングに当てられ、骨格に手を加えずに全く異なる初代「124スパイダー」のイメージを与える事に成功している。「ロードスター」と共通のドアノブを引いてドライバーズシートに腰を下ろす。ダッシュボードやインパネは「ロードスター」から引き継がれたものとなるが、それを知らなければレザー巻きのステアリングや、短めのシフトノブ、幌を閉めた状態だと適度なタイト感のあるイタリアン・オープンスポーツモデルらしい伝統が感じられるものとなっている。ドライビングポジションも理想的で、居心地の良いキャビンとなり長時間ドライブしても疲れないシートが備わる。ボタンを押してエンジンに火を入れるとコンパクトで軽量な“マルチエア”エンジンは安定したアイドリングを始め、キャブレター時代のエンジンの様な味わいのあるサウンドを響かせる。軽いクラッチを踏んで1速を選んで、クラッチをエンゲージすると回転を上げなくても容易にスタート出来る。高回転まで滑らかに吹け上がり回転を上げる事でパワーを発揮する「ロードスター」の自然吸気エンジンに対し、低回転域からパンチのあるこのエンジンは、2000rpmあたりからトルクがついてくるので、回転を上げなくても充分にドライブを楽しむ事が可能となる。シフトフィールは確実で、高速巡行をしなければ56速を使う機会は少ないかもしれない。足回りはやや硬めとなるが、しなやかに振動は減衰されるので気を使わされる事はなく長距離も難なくこなす。電動パワー式となるステアリングは安定していてレスポンスに優れ、路面の状況はとても掴みやすい。幌を上げての走行でも必要以上に風を巻き込む事もなく、心ゆくまでオープンエアを堪能する事が可能となる。オープン2シーターでマニュアルトランスミッションを装備するが、ことさらスポーツモデルという事を強調せずに、適度なスポーティさとプレミアムモデルらしく丁寧な造りが感じられるモデルとなっている。新しいモデルであるにもかかわらず、様々なシーンで充実した時間と、深い味わいが感じられるのはオープンモデル造りに多くのノウハウをもつフィアットの味付けが効いているのかもしれない。