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メーカー
BMW
ミッション
オートマ
グレード
ボディタイプ
外装色
ボワイト
年式
2017 年型
走行距離
3km
乗車定員
4 名
サイズ
長 469 cm 幅 194 cm 高 130 cm
エンジン形式
排気量
1490 cc
馬力
231
トルク
33.0
車検
ハンドル
駆動区分
4輪駆動
輸入区分
ディーラー
内装色
アイボリー
燃料区分
ガソリン
幌色

BMW社にとって初となるPHEVの「i8」は、「BMW i」ブランドからEVとして先にデビューした「i3」に続いて20139月のフランクフルトショーでデビューとなった。市販モデルのデビュー前となる2011年、トム・クルーズ主演による映画「ミッション・インポッシブル4」に「ヴィジョン・エフィシェントダイナミクス・コンセプト」として、そのプロトタイプが使われていた事から注目されていたモデルとなっている。「i3」と「ヴィジョン・エフィシェントダイナミクス・コンセプト」のデザインは「BMW i」に在籍したダニエル・シュタルクによるものであった。市販モデルのデザインを担当したのは同じく「BMW i」シニアデザイナーのカイ・ランガーによるものとなる。PHEVであっても、エモーショナルなデザインを目指し「ストリーム・フロー」とよばれる、ボディ後半の下降するルーフラインとせりあがるリアフェンダーラインにかけての流麗なデザインは、スポイラーの機能も兼ね備えた「i8」の特徴のひとつとなっている。古典的なクーペの美しいフォルムを維持しつつ、未来をイメージさせるディテールが散りばめられたボディは、空力に優れたCd0.26を誇る。「BMW i」ブランドからの2車種は共通となる2層構造のボディを持っている。下層のアルミ製のドライブ・モジュールとよばれるシャーシには、主にメカニカルコンポーネンツが搭載される。フロント部に最高出力131馬力/最大トルク25.5kgmを発揮する永久磁石励磁式ハイブリッド同期モーターが2ATとともに搭載され、前輪を駆動する。センタートンネル内には、7.1kWhのリチウムイオンバッテリー(200Vコンセントで2.53時間で満充電)が、その後ろには横置きの燃料タンクが配置され、更にミッドシップ方式で横置きされるエンジン、トランスミッションが搭載される。このエンジンはB38K15という型式をもつ、DOHC4バルブ直列3気筒1498ccの直噴ガソリンエンジンでコンチネンタル社製ターボチャージャーを備え、後輪を駆動する。最高出力231馬力/5800rpmと最大トルク32.6kgm/3700rpmを発揮し、2015年インターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤーを受賞している。トランスミッションは6ATとなり15kw(20馬力)のスターター/ジェネレーターとともにエンジンと組み合わされる。「i8」はフロントをモーター、リアをエンジンで駆動するPHEV4WDスポーツとなっている。そしてアルミ製シャーシに被せられる、上層部分のボディはRTM(レジン・トランスファ・モールディング法のことで、型にカーボン繊維のみを載せ、樹脂を流し込んで馴染ませ、加熱し固める製作法)により製造されたカーボンファイバー強化繊維(CFRP)のモノコックボディとなり、BMW社ではライフ・モジュールとよぶ。この2層構造により、路面から受ける振動や、フロア振動、ロードノイズ、籠り音などが低く抑えられ、軽く設計されたボディが、重厚でとても強固なモノに感じられる。それでも他のBMW車と同様に、路面からのインフォメーションはしっかりとドライバーに伝わり接地感に富んだこだわりのセッティングとなっている。充電用プラグは左フロントフェンダーに、給油口は右リアフェンダーに設置されている。「i8」の製造は風力発電による電力で稼動するライプツィヒ工場で行われる。足回りは、前ダブル・トラック・コントロールアーム付ダブルウィッシュボーン式、後5リンク・マルチリンク式となり、それぞれスタビライザーを備える。また可変ダンパーとなるダイナミック・ダンピングコントロールを装備し、イグニッション・オンにすると、デフォルトで「コンフォート」モードが選択される。シフトレバーを左側に倒す事により「スポーツ」モードを選択することが出来、ダンピングレートが上がるとともに、電動パワーステアリングも手応えを増し、V8エンジンの様な迫力のあるバーチャルサウンドを発してスポーツ走行に適した仕様となる。バーチャルサウンド用のスピーカーは室内とボディ下部に設置される。ブレーキは前後ともベンチレーテッドディスクを装備し、タイヤサイズは前215/45R20、後245/40R20となる。これは空力とトラクションに配慮された、幅の割に径の大きい扁平なタイヤがチョイスされている。ミッドシップ・レイアウトをとるクーペボディながら、2+2を実現したコックピットは、外観同様に近未来的な造形となっている。跳ね上げ式のバタフライドアを開けて大きくラウンドしたインパネを目の当たりにすると、宇宙船のコックピットにいるような錯覚に陥る。ステアリングホイールの先には8.8インチTFTデジタルメーターパネルが配され、ダッシュボード中央には10.2インチのワイドコントロールディスプレイが備わる。シフトレバーは通常のBMW車と同様にボタン式のP・パーキングブレーキが付きポジションがR-N-Dと並び、そこから左に倒すと「スポーツ」モードを選択出来る。シフトレバー左側には、「スタート/ストップ」ボタンから、手前に「e DRIVE」「コンフォート」「ECO PRO」などのモード切換えスイッチが並ぶ。+2となる後席は、レッグスペースに余裕はあるが天地方向があまり広く無いので子供用、もしくはラゲッジスペースと考えた方が良さそうではある。テールゲートを開けるとエンジンは、樹脂カバーで覆われ154の容量を持つラゲッジスペースとなっている。環境性能に配慮された「i8」はシート、センターコンソール、ダッシュボード、ドアトリム、に張られたレザーは、そのなめし処理を環境負荷を減らすオリーブの葉から抽出されるエキスで行い、有害廃棄物を出さないようになっている。また天井やピラーの内張、フロアカーペットなどには、PETのリサイクル粒状ポリエステルを原料とした、再生ファブリックを採用。イグニッションキーのケースは、ヒマシ油にグラスファイバーを30%混入させ、硬化させたバイオポリマー製となっている。再生プラスチックの使用比率の高さは言うに及ばず、アルミニウムの多くは、リサイクルまたは再生可能エネルギー源から得た電力を使って生産されている。全長×全幅×全高は4690mm×1940mm×1300mm、ホイールベース2800mm、トレッド前1645mm/1720mm、車両重量1500kgで、前後重量配分は48.7:51.3となる。燃料タンク容量42、新車時価格は1917万円。メーカー公表性能値は0100km/h加速4.5秒以下、最高速度250km/hとなっている。イグニッションをオンにして、デフォルトとなる「コンフォート」モードで走り出すと、エンジンと電気モーターの両方を働かせながらスポーティーで効率的なドライビングが可能となっている。このモードではエアコンやシートヒーターなどの装備も無制限に活用可能となる。これを「ECO PRO」モードにすると効率を優先させたモードとなり、電力消費量は必要最小限とされ使用装備の活用も抑制されてしまう。また「e Drive」ボタンを押す事で電気モーターのみの走行が可能となり、この場合の後続距離は40.7km、最高速度は120km/hまでとなり、バッテリー残量が20%を割るとエンジンが始動し「コンフォート」モードに戻る。強力なトルクを発生する電気モーターにより静かに走り出すと、強固な車体の強さと軽くて滑らかな走行感覚が、それまでの車達と全く異なる事に気付かされる。「コンフォート」モードでは効率的なエネルギーマネージメントにより、電気モーターとエンジンの仕事量が細かくバランスされる事で、ガソリン満タン、満充電の状態からなら、600kmもの航続距離を実現すると言われている。山道などでは「スポーツモード」を選択する事によりエンジンレスポンスが向上し電気モーターによる「ブースト」効果も加わり、力強い加速を体感することが出来る。また減速によるエネルギー回生も最大限に行われる事からアクセルオフによる減速感も強く感じられるようになる。「i8」はその低く設定された重心高(460mm以下)4WDによるトラクション性能により、高いロードホールディング性能を持っている。また、より高い回頭性を得る為に、パワートレインコントローラーがコーナー進入時だけ、トルク配分をリア寄りとし、エイペックスに至る区間弱いアンダー傾向を示す。しかし出口に向かってステアリングの舵角が少なくなるとともに、先程のパワートレインコントローラーの働きでフロントモーターを働かせ前輪のトルクで車体を引っ張り安定して素速い立ち上がり加速が得られる。速さと快適性、そして環境への配慮と、従来のスポーツカーとは全く異なるスポーツドライビングへのアプローチを見せる、新たなスポーツカーの近未来像のひとつの形を「i8」は見せてくれているようだ。