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メーカー
ミッション
オートマ
グレード
オートバイオグラフィ
ボディタイプ
外装色
バロロブラック
年式
2014 年型
走行距離
36000km
乗車定員
5 名
サイズ
長 500 cm 幅 198 cm 高 186 cm
エンジン形式
排気量
4999 cc
馬力
510
トルク
63.8
車検
令和8年1月
ハンドル
駆動区分
4輪駆動
輸入区分
ディーラー
内装色
ブラック
燃料区分
ガソリン
幌色

[オプション装備]プレミアムメタリックペイント・メリディアンシグネーチャーリファレンスオーディオ・電子制御リアディファレンシャル・

フルサイズスペアアロイホイール・ブライトペダル・アダプティブクルーズコントロール・ブラインドスポットモニター・レザーヘッドライニング・

左右パワーサイドステップ・ラゲージマットセット・ラゲージスペースプロテクター・TV ナビゲーションキャンセラー・ETC 総額 ¥2.432.484-

[社外装備] オーバーフィンチフルキット・23インチアルミホイール 総額 ¥5.000.000-

現代に於いて高級SUVの代名詞として、誰もが知る存在となった「レンジローバー」、その誕生はモーリス・ウィルクスというエンジニアの余暇から生まれたものとなる。1947年、ウェールズ北西にあるアングルシーに所有する農地で使用する為に払い下げのジープを入手したウィルクスは、その高い走破性が気に入り兄スペンサーのアドバイスを受けながらオリジナルの4×4車両を作製する事を思い立つ。兄弟で勤務するローバー社は、この頃、英国政府による自動車の原材料となる鉄材の供給を「実績に応じて配分する」という政策を受け、存続の危機に晒されていた。そこでウィルクスはアルミ合金材を使用した4×4車両の開発を提案しプロトタイプを完成させる。それはジープから流用したラダーフレームにローバーP2用のリア・アクスルを移植し、ハイギア、ローギアの切り替え可能なトランスファーを備えた4WDシステムを持ち、ローバー製1.4エンジンが搭載されたモデルとなった。経験値に基づく80インチの短いホイールベースとロードクリアランスを確保し、ボディはアルミ材で製作されている。また、仕向地により広く対応できる様、センターステアリングとセンターシートが採用されていた。高い走破性をもつ、このプロトタイプはローバー社の上層部を納得させた上で、センターステアリングなどの要素を改善し、角張ったフェンダーを装備して「ランドローバー・シリーズ1」として1948年のアムステルダム・モーターショーで発表。販売初年度こそ3000台だった生産台数は、翌年8000台へと伸びを見せ、1950年には16000台を記録、このウィルクス兄弟の発案によりローバー社は危機を乗り越える事に成功する。ウィルクスは「ランドローバー」の更なる可能性として、乗用車に近い感覚で多目的に使える方向にシフトした「ランドローバー・ステーションワゴン」を開発する。後の「レンジローバー」にも受け継がれる上下2分割のテールゲートを備える進歩的なデザインが採用されたが、当時の英国では高額な税金が課せられたこともあり、まだ市場では受け入れてもらえなかった。その後もウィルクスは諦めることなく開発・提案を継続し、ジープ・ワゴニアやフォード・ブロンコの成功からSUV市場が活況を迎える1960年代半ばとなるが、ウィルクスは1963年にこの世を後にする。1965年にローバー社はビュイック215型エンジンを祖とするGM製オールアルミ3.5OHVV8エンジンの製造権を手に入れるとウィルクス兄弟の従兄弟で、傑作とよばれた「ローバー2000」の開発主査も務めたチャールズ・スペンサー(スペン)・キングが、ウィルクスの考えを継承したコンセプトモデルの開発を始めることとなる。「ランドローバー」の走破性にサルーン並みのオンロード性能をもち、100インチのホイールベースとラダーフレーム、アルミボディ、そしてパワフルなV8エンジンを搭載するプロトタイプは1968年に完成した。「ランドローバー」とは異なり、4WDは機械式センターデフをもつフルタイム式とされ、サスペンションはコイルバネを採用、大きなストロークと乗り心地を両立させ乗用車としての完成度も高められた。こうして開発された3ドア・エステートボディをもったウィルクスの描いた理想に端を発する多目的車は「レンジローバー」と名付けられ1969年に発表、翌年6月から販売が開始される。英国王室でも使用されるようになると富裕層からも支持を受け、4ドアモデルの追加や高級グレード「ヴォーグ」の登場により、SUVに新たなジャンルを築くこととなる。「ステータス」を得た「レンジローバー」は、80年代後半に北米での販売を開始し、瞬く間に世界規模での「レンジローバー」ブームを巻きおこす。日本市場でも1989年に当時輸入元となっていたローバージャパンにより輸入が始まり多くの台数が販売された。1994年、突如ランドローバー社はBMWの買収により、その傘下となるが、翌年にはキープコンセプトの形で、その特徴となる丸目2灯のヘッドライトを角型とし、リファインされた外観をもつ2世代目「レンジローバー」を発表する。それから程なく1990年代後半を迎えると「トヨタ・ハリアー」や「メルセデスベンツMクラス」のデビューにより、移動の足として使われてきたセダンが、SUVに置き換わる流れが北米から強まりを見せ始め、現在まで続くSUVが主流となる兆しを感じさせる時代となる。ランドローバー社中心で開発された2世代目「レンジローバー」ではあったが、続く3世代目の開発は、BMWが重要なポジションを占め「BMW X5」の開発と絡み合う形で進められた。2世代目が初代モデルのアップデート版だったのに対し、全くのブランニューモデルとして開発された3世代目(L322)は、よりボディの大型化が進み、さらに豪華で時代に合わせた快適性を重視した方向にシフト、伝統のラダーフレームに代えてスチール・モノコックボディを採用し2002年にデビューする。しかし3世代目デビュー前の2000年に、フォードグループに移ったランドローバー社は、2002年に「ジャガー」と経営統合されたことにより、発表時にはBMW製エンジンを搭載していた3世代目「レンジローバー」だったが、2005年にはジャガー製エンジンに換装されることとなる。 2008年「ジャガー」と「ランドローバー」はインドのタタ・モーターズの傘下となり「ジャガー・ランドローバー社」となった。翌2009年、新開発の5直噴エンジンを搭載する事で、更なるラグジュアリー化とハイパワー化を進めながら、本格化するSUV主流のマーケットの中、迎えた20129月のパリサロンで「L405型」とよばれる4世代目「レンジローバー」がデビューする。ボディ・デザインは、2003年ランドローバー・ブランドのアドバンスドデザイン・ディレクターに就任し、後にデザイン統括という要職に就いたジェリー・マクガバンによるもの。2011年に発表された「ランドローバー・イヴォーク」のデザイナーとしても注目された人物は、4世代目「レンジローバー」を一見保守的で控えめなデザインの中にも、先進性を感じさせるものとした。流れるようなフォルムはCd0.34という高いエアロダイナミクス性能を確立しながら、誰が見ても「レンジローバー」であるという点はモデルチェンジの度に継承されたものとなる。また延長されたホイールベースからは、高い居住性とコンフォート性能を想像させるものとなっている。SUVとして世界初となるオールアルミ製モノコックボディが採用され、軽量で高剛性のボディによる走行性能も飛躍的な進化を遂げていた。SUVというジャンルにこだわらず「メルセデスベンツSクラス」のような別カテゴリーのモデルまでライバルに見据えて開発された事で、オンロード性能を含め最高のラグジュアリーを満喫出来るものとなっている。初代「レンジローバー」は、アルミボディといわれるが、実際にはアウターパネルがアルミ製となり、骨格には鋼板が用いられていた。L405型「レンジローバー」は、正真正銘のフルアルミ製ボディが採用され、ホワイトボディの重量は先代に比べ180kg軽量の295kgとなっている。その組み立ては「セルフピアッシング」とよばれるリベットと構造用接着剤により行われ「ポルシェ911」などのアルミボディと同じ手法により、溶接より高い精度と剛性が確保されている。同社製の「イヴォーク」を上回る空力ボディは、英国バーミンガム郊外のソリハル工場に増築された、当時最先端のアルミボディショップで生産が行われている。搭載されるエンジンは「ジャガーXJ」などにも用いられる「AJ-V8ジェネレーション」をベースとしたもので、水冷90°V8気筒DOHC32バルブとなり、ボア×ストローク92.5mm×93.0mmから4999ccの排気量をえる。急傾斜地などの走行でも油膜切れを起こさない様、深めのオイルパンが採用され、Vバンク内側には水冷式インタークーラーと、4枚羽根のツイスト式ローター採用のスーパーチャージャーがレイアウトされている。吸気経路を短縮することでレスポンスの向上が図られたエンジンは電子燃料噴射装置を備え、圧縮比9.5から最高出力510馬力/6500rpm、最大トルク63.8kgm/25005500rpmを発揮する。組み合わされるトランスミッションは、ZF8速トルコン式ATとなり、シフトパドルによる任意のギア選択も可能、その変速スピードはDCT(デュアルクラッチ式トランスミッション)なみに速いものとなる。トランスファーはローレンジを備え、60km/h迄なら走行中でもスイッチによる切り替えが可能となる。4WDシステムはベベルギアにより常に50:50の前後駆動力配分によるフルタイム方式で、1輪がスリップした場合のトルク流出に備え、電子制御による差動制限機構が備わり、リアディファレンシャルにも電子制御式LSDが装備される。センターコンソールにはランドローバー社自慢の「テレインレスポンス」のダイヤルが備わり「テレインレスポンス2」に進化を遂げたこのシステムは、路面状況を判断し自動的に最適な4WDプログラムを選択する「オート」機能が加わり、刻々と変化するオフロードでのイージードライブを実現している。また従来どおり駆動システムとエンジントルク、ブレーキ、サスペンション、パワステ、ATなどが連携して相互制御され、様々な路面状況に合わせたドライブモードも任意に選択可能となっている。足回りはアルミ材を多用したフロント・ダブルウィッシュボーン式、リア・マルチリンク式となる。ホイールストロークはライバルの多くが200mmそこそことなる中、フロント260mm、リア310mmが確保されている。その能力を最大限に発揮するのがエア・スプリングで、一新されたコンプレッサーと合わせて車高が自在に変えられるのが特徴となる。「クロスリンクシステム」も継承され、左右連通するクロスリンクバルブにより、柔軟なサスペンション・ストロークを実現している。ビルシュタイン製「ダンプトロニック」をベースとする連続可変ダンパーの「アダプティブ・ダイナミクス」は、アッパーボディの動きを毎秒500回の頻度でモニターし、減衰力を瞬時に調整する。更に「ダイナミックレスポンス」とよばれるアクティブ・スタビライザーは、40mm径と極太の中空スタビライザーを中央で分割しボールスクリューで接続、内部ピストンに油圧をかける事で、左右の締結状態を制御する。相互を逆に捻る事も可能で、0.4Gまでのコーナーリングならボディのロール角をゼロに保つことが出来る。前後ともにレイアウトされるこのスタビライザーにより姿勢や、ステアリング特性までも制御可能となっている。ブレーキは、フロント380mm径、リア365mm径のベンチレーテッドディスクを備え、フロントにはブレンボ製6ポッドキャリパーが組み合わされている。ホイールは4輪ともに9.5J×22インチサイズとなり、275/40R22サイズのタイヤと組み合わされる。ランドローバー伝統の「コマンド・ポジション」が継承され、前席のドライビング・ポジションは、同クラスのライバル車に比べ高く設定されている。このシートは外側に寄せることで悪路走行時などに窓から身を乗り出して、タイヤ付近を目視しながら走らせることも考慮されている。「マジックカーペットライド」の異名をもつ伝統のテイストは、このモデルにも受け継がれドライビング時の見切りの良さは、初代「レンジローバー」同様「クラムシェル」とよばれるボンネットの左右前端が隆起した形状となるため一目瞭然となる。低くされたウェストラインにより、路面側方の状況もとても確認しやすくなっている。細めのピラー、スクエアなウィンドウグラフィックにより、死角も少なく車両感覚がとても掴みやすいボディとなる。電動パワーステアリングを備える390mm径のステアリングは、ウッドとレザーのコンビとなり、角がやや強調された三角形に近い断面形状をもつ。これにより掌の腹で微妙な操舵が加減出来、悪路での保舵を確実なものとしている。このステアリングは路面から伝わる強いキックバックを逃がしながら、低ミュー路での駆動力や制動力をジワリと伝え、操作力が適切にチューニングされたペダル類と合わせてオフロードに有利な設定とされ、結果として普段乗用する際の取り回しやすさや、発進、停止時のGコントロールのしやすさにもつながっている。リアシートは折り畳んだ時のフラット感を重視するSUVも存在するが「レンジローバー」の場合は、座り心地重視の大きなシートが装備され、ヘッドクリアランスが少なく見える程の大きさを備えている。「レンジローバー」のインテリアに多く使われているレザーは、イギリス・スコットランドにあるブリッジオブウィアー製のものとなり、1905年設立されたこの本革製造会社はヨーロッパ有数の規模と技術を誇り、高品質なことで定評がある。上質な「ヴォーグ」ではオックスフォードレザーが用いられるが、今回入荷した「オートバイオグラフィー」では更に上をいくセミアリニンレザーにアップグレードされ、ため息が出る程の上質で繊細な肌触りが楽しめる。また「オートバイオグラフィー」では、後席シートは調整が電動化されシートクーラーが装備されるとともに、エアコンも前後席4ゾーンがそれぞれ制御可能となっている。オーディオは、英国を代表する老舗オーディオブランドであるメリディアンによる825ワットの高品質サラウンド・サウンドシステムが装備され、20スピーカーが採用され臨場感あふれる再現性が楽しめる。今回入荷した車両には、オプション設定されていた更に高級な1700ワットを誇るメリディアン・シグネイチャーリファレンス・オーディオシステムが装備されている。また注目すべきは英国のリーズという土地で2005年から「レンジローバー」を中心にボディ・カスタマイズをしている「オーバーフィンチ」社製のボディパーツが装備されている事。純正品と見紛うばかりのその高い品質で製作されたフロント、リアバンパーやルーフスポイラーにはカーボンファイバーが多用され、オリジナルの23インチホイールやマフラーカッター部も専用ならではの見事なフィッティングを見せている。エクステリア全てにおいて静かに主張する佇まいは「レンジローバー」を生んだ英国ならではともいえる高い技術とクラフトマンシップを感じさせるものとなっている。全長×全幅×全高は、5005mm×1985mm×1865mm、ホイールベース2920mm、トレッド前1690mm、後1685mm、車両重量2520kgとなる。燃料タンク容量104、最小回転半径6.1m、渡河水深限界900mm(従来モデルに比べ+200mm)で、新車時販売価格は1670万円(2013)。メーカー公表性能値は0100km/h加速5.4秒、最高速度225km/hとなっている。「レンジローバー」のドアを開くと連動して足元に電動式のステップが現れ、路面とフロアの段差を半減させ、乗降をサポートしてくれる。インテリアに使われるウッドとレザーの世界は圧巻でそれに加えて、アルミとフル液晶メーターパネルのハイテク装備が融合している感覚が「レンジローバー」ならではと言えるかもしれない。エンジンスタート/ストップスイッチは、メータークラスターとダッシュボードの空調吹き出し口の間にレイアウトされ、プッシュすることでエンジンに火が入る。するとセンターコンソールのシフトダイヤルがゆっくりと上昇し走り出す準備が整う。アクセルを踏み込むと、操作に対するエンジンの反応は早いが、力の出方は上品極まり少しの矯めを効かせてから、スッと動き出す。アクセルに載せた右足にクルマの動きが正比例することで、この瞬間に5mを超える巨大な質量のボディがほとんど意のままに操れる感覚が自然と生まれてくる。走り出すとレスポンスに定評のある8ATが瞬時に最適なギアを選択してくれるお陰で、滑らかに速度を上げることが出来、パワーに不足は感じられない。オールアルミボディは軽量化のみならず低重心化にも効力を示しコーナーリングにおいてもグラリと姿勢を崩す事なく、高めの乗車位置であっても安定したスタビリティを感じながらハイスピードを維持することを可能とする。表面が荒れた路面に遭遇しても、電子制御によるサスペンションがフラットな姿勢を維持し、タイヤとホイールが激しく上下している感覚はシートまでは届かない。あらゆる速度域において高い静粛性が保たれ、ドライバーにも同乗者にも過度なストレスを与える事無く滑らかに走り、しとやかに止まるを繰り返しながら、結果的に長距離、長時間のドライブを難なくこなすことが出来るクルマとなっている。「砂漠のロールスロイス」とよばれることもある「レンジローバー」だが、高級車とよばれるカテゴリーの車まで研究し尽くして開発された4世代目「レンジローバー」は、まさに「マジックカーペット」ともよべる、最高の乗り心地と、実用性を併せ持つ最高級SUVとなっている。また、今回入荷した車両に於いてはたいへん希少なエクステリア・パーツで仕上げられた特別な一台と言えるだろう